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恋、つまり、まばたき(R18)【カラオケ行こ!】

第1章 いつも、いきなり


こんな調子で突かれてしまっては、この後仕事に戻れなくなるかもしれない。でも、これも、「仕事」なのだ。

「狂児さん、ああ、許して、許してください、あーっ!!」

また大きく腰を引いた後、深く突き入れられた。前へ逃げそうになる腰をがしりと抑えられ、最奥を狙われる。腰骨を無骨な指先が舐め、ぞわりと鳥肌が立つ。

「楓ちゃんはここが好きやろ?ん?遠慮したらあかんぞ」
「あっ、やっ、いや、ん、ん、あっ」

最奥をペニスの先端が、トントン、と小突いてくる。
目の前の壁にすがりつき、下半身から意識を逸らそうとしたが無駄だった。
狂児のペニスは的確に、にくい程に楓の弱いところを抉る。
何度も何度も抱かれたのだ。

狂児は楓にとって初めての男だった。
初めての日から、開発されて、長い時間をかけて責められて、訳が分からなくなって狂児に許しを請うて泣きじゃくるようになった楓を、狂児はいつもあの蕩けるように優しい笑みを浮かべて見ていた。


「あっ、あー、いく、いく……はぁあ…あっ……」
「イってもうたか。楓ちゃんはいっつも俺より先イってまうなあ」

膣の痙攣を楽しむようにゆるゆると腰を動かしながら楽しそうに嘯く。
楓の絶頂の余韻が収まってから、一旦ペニスを引き抜いた。腰を支えたまま楓の耳元に唇を近づける。

「こっち向いて」
「んっ……はい……」

耳のすぐ近くで低く甘い声がして、それすら愛撫のようで楓はぞくりと体を震わせた。

息を整えながら狂児と向き合うと、視線のやり場に困った。
欲情を隠さない狂児の上気した顔。鼓動が跳ね上がり苦しくなるので下を向けば、さっきまで自分の中に入っていたペニスが、薄明かりの中でもてらてらと光るのが嫌でも目に入る。
そのどちらからも視線を外したくて、楓はうつむいて目を閉じた。

「こっち見て」

顔の横に手をつかれ、また香水の香りが強くなる。反対の手で顎を掬うように捕らわれ、顔を上げられる。目の前に狂児の顔。
綺麗な顔だ。本当に。
40歳を越えているとは到底思えない。
目鼻立ちがハッキリしていて造詣はもちろんだが、白目はきれいで、目立つシワもなく、ほくろやシミなんかもない。目元は少し肉が落ち窪んで色濃い隈は見て取れるが、不摂生をした時の自分と比べればそれよりも肌がきれいだ。
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