第3章 真っ白な少女と烏たちの出会い
谷地仁花side
お昼ご飯を食べ終えて、アリィと談笑しているとものすごく美人な先輩に私たちは呼ばれた。アリィとはまた違う美人さで思わず見とれてしまった。なんの話なのかちゃんと聞けていなかったけど、渡されたビラを見てわかった。男子バレー部のマネージャーを探しているらしい。とりあえず今から見学に行くことになった。私は委員会があるから直ぐに戻るけど、アリィは観ていくみたい。
先輩が教室まで迎えに来てくださって、私たちは体育館へ向かった。ボールを着く音が近づいてきて、ああ、そろそろかと思う。
「みんな。ちょっといいかな。」
先輩は体育館の扉を開けてそう言った。大きい人がいっぱいいて、私はアリィの背中に隠れてしまった。
「新しい人、見つかったんすね!!」
「ひぃっ!!」
オレンジ色の髪の人が嬉しそうに駆け寄ってくる。
「あ!白銀さん!」
いきなり名前を呼ばれたアリィがピクっと肩を揺らした。
「え、誰?どうして私の名前知ってるんですか?」
「俺、日向翔陽!白銀さん、入学式で挨拶してた人でしょ!?」
そういえば首席はアリィだった。髪が白くて綺麗だったから覚えている。
「…日向、お前入学式起きていられたのか。」
「ガーン!!」
色素の薄い人に真顔で言われ、日向くん?って人は膝から崩れ落ちた。
「…大丈夫かな?」
「どうだろ…」
「ほっといていいよ。いつもこんな感じだから。」
「あ、はい…。」
なんて言うか…凄い…