第3章 真っ白な少女と烏たちの出会い
アルメリアside
どうしてこうなったのか。今、私と仁花の目の前にはものすごく美人な先輩がいる。手には手書きと思われるビラ。なんでもバレー部のマネージャーを探しているらしく、部活に所属していない私たちに声をかけたらしい。
「…で、どうかな。」
「は、はいぃ!!」
仁花は目の前の先輩に見とれていて、思わず返事をしてしまっていた。
「本当!?じゃあ放課後また来ますね!」
そういうと先輩は嬉しそうに笑い、身を翻して駆けて行った。私返事がしてないんですけどぉ!!
「えっ!?これ、私も行かないとダメ?」
「どうしよう…でも、私はアリィが一緒に来てくれたら心強いな。一緒に来てくれる?」
正直、どの部活に所属する気はなかった。怖いから。また、『化け物』と呼ばれて、見捨てられることが。
でも、仁花の頼みだ。1度だけなら見に行ってみてもいいかもしれない。
「わかった。一緒に行こう。」
「本当!?ありがとうアリィ!」
バスケ部じゃないし、私のこと知らないでしょ。大丈夫。大丈夫…。
そう言い聞かせて私は身の入らない授業を受けた。