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【鬼灯の冷徹】あの世の行い気をつけて【トリップ長編】

第2章 三途リバーの流れのように


ざくざくと笹の葉をかき分け、開けた場所が見えた瞬間に私はうっかり叫んでしまった。
「本当だー!まるで生と死を分かつ古井戸じゃないか!やった、コレはマジで高まる!!!」
人気のない野原で一人キャッキャと声を上げている私、神楽坂 葎華は携帯を取りだし古ぼけた石積みの井戸を写している。
「今日は沢山撮影しようね、リリィ。本当にうちのこかわいいわ!」
語り出せば長い話になるけれど趣味で間接球体人形を所有している私はWebで人気のなくいい感じな風景を探しては撮影に行く事を趣味とし、今日はこの場所を見つけ遙々やってきたのだ!
某七つの大罪をテーマとしたアルバムの歌を口ずさみながらテキパキと撮影小道具や人形を取りだしセッティングしていく。今日は濃紺のドレスに同色のボンネットを被せた某薔薇乙女を彷彿させる衣装にした。やっぱりうちのこかわi(
そう思いながら、ふと井戸の方を見たら…井 戸 が 発 光 しているではありませんか?!!
目をこする。やっぱり井戸は光り続けている。
「ナンデ井戸?ナンデ?!」
余りに異常な状態についつい忍殺語を話しながら人形を抱いて後ずさりする。光は全くおさまらない。むしろもっと強くなって見える
「メル、光あったか…くないよ、ちょ…ま・・・」
光の海に飲み込まれ、私は意識を遮断された

光が収まった後には彼女が持ってきた荷物と人形だけが静かに古井戸に寄り添っていた。

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