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【鬼灯の冷徹】あの世の行い気をつけて【トリップ長編】

第2章 三途リバーの流れのように


「どうせなら屍人姫になりたかったぁ!」
ハッとして目覚めて見上げれば広い晴れ空、背中には堅い感覚。ゆっくりと体を起こせば、だだっ広い石ころだらけの河原に私は横たわっていた。
「痛ぁー…しかし此処何処だ?調べた限り近くには川とか無いはずだけ、ど・・・」
立ち上がり身に付いたホコリを叩きながら辺りを見回せば遠くに朱色の太鼓橋が見える。橋の周りにはチラホラと人の気配が捉えて見えた。
「とりあえず行ってみるか。寝ててもなんもならんし…抱えてたリリィちゃんはいないし、荷物も置いてきたみたいだし。最悪だわ。」
肩を落として河原を歩く。特に大きな石もなくて、かといって整地したような様子も見れないし遠くは霞んで見える。
「いったい此処どこなんだろ。河原の割に雑草とか生えてないし…お、第一村人発見!」
少しずつ橋の輪郭がはっきりしていくにつれて一本の枯木が見えてきて、その木の下に誰か佇んでいるのが見えた。喜び急いで駆け寄った先にいたのは無駄に露出の激しい和服の老婆だった。
コケた。思わず転ぶしか思いつかなかった。そして起き上がり当の老婆を指さし叫んでしまった…
「脱衣婆じゃー?!嘘だろ丞太郎、私死んじゃったの!!!」
だって漫画やアニメと全く同じ、しなびた肌を晒した姿で誰かの服を剥いでいたのだから…

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