• テキストサイズ

【鬼灯の冷徹】あの世の行い気をつけて【トリップ長編】

第5章 地獄DEショッピング


「・・・・・アレレー、おかしいなー。」
某体は子供な名探偵風につぶやきながら館内の案内看板を眺める。
このショッピングモールに付いて最初は姐さんの後をしっかり付けて洗濯機で洗える着物と肌着を数枚ずつ買い、足袋だの懐紙だの消耗品をそれなりに購入して、とあるお店の簪があまりに可愛くて立ち止まり眺めていればアッと言う間にはぐれました。
この三階建て映画館、家電店、ペットショップ他にも様々な機能を兼ね備えた建物の中お香姐さんを行き当たりばったりで探すのは正直厳しい。
「ヤバいな、そもそも私待ち合わせ時間は決めたけど待ち合わせ場所とか聞いてないよ…」
行きかう人ゴミの中、落胆して肩を落としていれば床を映していた視線の中に誰かの影が映る。思わずお香姐さんかと思い顔を上げれば
「ニーハオ、可愛いお嬢さん。さっきからそこにいるけど、もし時間があるなら僕と一緒にお茶しない?」
と人当たりの良さそうな笑みを浮かべた軟派な偶蹄目の姿がありました。ので、
「人を待ってますし、デート商法ならお断りしています。」
と零円笑顔でお答えしてクルリと背を向けて差し上げました(別に白澤様が嫌いな訳じゃなくて…第三の目とかに自分の正体を見切られないか不安なだけです!決して人生初ナンパにビビってる訳じゃないから!!)
とにかく、此処から離れて自力で探さなくちゃ。そう決心し踵を返した直後にギュっと右手を握られて
「じゃあ僕もその人を探すの手伝うよ。見たところまだこのショッピングモールの事詳しくないんでしょう?」
その言葉に私の足は止まり、そしてゆっくり彼の方を向き零円微笑(笑)をしながら口を開きました…
「それ以上触るなら痴漢行為で人呼びますよ。」
/ 42ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp