• テキストサイズ

【鬼灯の冷徹】あの世の行い気をつけて【トリップ長編】

第4章 ももきんトリオと私


「おはようございます。鬼灯様・・・寝坊しました。誠に申し訳ありません。」
お香姐さんwithチィップ&デールに連れられて政務所にやってきた私は、下手な言い訳しても論破されるから正直に事実だけ話して相手の判断を仰ぐ。という方法をとる事にしました。
ちなみに閻魔大王は此方の事を気にしつつも机の上に積まれた膨大な数の書類をこなしています。
鬼灯様は静かに眉間に皺を寄せてから小さく溜息を吐いて
「確かに部屋に時計の類はありませんでしたし…仕方ありませんね。良いでしょう、今回だけですから。」
とっととお仕事初めて下さい、とでも言いたそうに「獄卒のきまり」と書かれた修学旅行のしおり的な小冊子を渡してきた。
「あー、オレもそれ貰った。たしか・・・アレ、何が書いてあったんだっけ?」
「こら茄子、『獄卒のきまり』には獄卒として働くために必要な知識とか大事な事が書いてあるからちゃんと読めって鬼灯様が言ってただろ!」
「はいはい、そういう事なので今日の仕事が終わったら全てに目を通しておいて下さいね。唐瓜さん、茄子さん、此方の方は今日から中途採用した神楽坂さんと言います。」
改めて鬼灯様から紹介していただく、唐瓜くんと茄子くんの方を向いてお互いに会釈する。どうやら鬼に名字はないのか(でも葉鶏頭さんとかいたよな?あれ名前なのかな?)名前だけの紹介のようだ
「ゆくゆくはお香さんの元、衆合地獄の研修を行うつもりですが…」
・・・本当にあの人は私の過去を見て、こう決めたのだろうか?だとしたらとんだ嫌がらせだ。
「何はともあれ地獄は常に人手不足。様々な事が出来る様に覚えて頂きたいので当面の間はお二人と共に雑務をこなして頂こうと思っています。」
ここまで聞いて改めて私は前を向く。鬼灯様、お香姐さん、唐瓜くん、茄子くん、そして閻魔大王の顔が見える。

大きく息を吸う、こんな気持ち何時振りだろう?新鮮で、すがすがしい空気を胸一杯に吸い込んで私は
「神楽坂と申します。 精一杯頑張りますので、宜しくお願いします!」
笑顔を浮かべ希望に満ちた獄卒生活の扉を開いたのだ。
/ 42ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp