第5章 霜天のブルーデイ《短編》
〈 side マネ〉
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朝練は何とかやり過ごしたものの、授業を受ける間に体調はどんどん悪化していった。
ぼーっとして授業は頭に入ってこない上に、数学の時間に指名された時に英語の教科書を読み上げて笑われる始末だ。
へっくしょん!
何よりくしゃみがとまらない。
侑「おーおー、派手にやっとるな」
角「完全に風邪じゃん」
治「もう帰ったほうがいいんちゃう?」
休み時間に机の周りに集まってきた部員たちが声をかけてくる。
…体調のことを心配してくれているのは、どうやら治だけのようだが。
侑「熱もあるんやないか?」
『ちょっ、!』
そう言って自身の前髪をかきあげ、顔を近づけてくる金髪頭。
どうやら額で体温を計ろうとしているらしい。
普段は幼い言動と態度の悪さばかりが目立ちあまり意識していないが、その顔立ちは恐ろしいほどに整っていて。情熱が燃える狐色の瞳は見惚れるほどに端麗だ。
顔はいいんだよなぁ、
その顔が近づいてきているにも関わらず他人事のように感心してしまう。
とはいえそんな顔面偏差値の高さで殴られると、特別な感情がなくとも鼓動は速くなる。自分の顔がより熱をもつのがはっきりとわかった。