第3章 HBD 愛すべきツインズ《番外編》
もう殆ど諦めかけたまま、放課後の練習に参加した。
「侑ーー!やる気あんのかコラーー!」
だけど落ち込みからプレーでは精彩を欠き、監督から何度もどやされた。
「遂に人格だけやなくて、バレーもポンコツになったか。」
「サム喧しいわッ!」
クッソ、こいつは祝ってもろうたからって余裕の表情しよって…
苛立ちが止まらなかった。
なんやねん、みんな………
俺らってそんな薄っぺらい関係やったんか、、
いやでもサムだけ祝われるちゅうことは、俺が何かしたんか…?
………心当たりしかないわ。
くっ……すんません、これからはええ子でいますから!
神様仏様北さん様…!誰でもええから思い出してください!
ちょっぴり涙目になりながら、空に懇願した。
そういや、さっきから穂花居らへんな。
ふとあたりを見まわすと、いつもテキパキと働くマネージャーの姿が見当たらない。
あいつ………まさか帰りよったんか…?
俺、誕生日って言うてんのに……!
いよいよ抑えきれなくなった悲しみを、誰にも見られないように練習着で拭った。