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〈HQ〉いいなりマネージャー【稲荷崎/R18】

第3章 HBD 愛すべきツインズ《番外編》




〈 side 侑 〉



くっそ、治の奴ほんまに置いていきよって…



片割れに先に行かれてから暫くして、やっと俺も部室に到着した。




「おはようございます〜」



「おはようさん、侑。」




扉を開けると、そこに立っていたのは北さんで。



いつも通りの様子に軽く拍子抜けするが、まだ期待を捨てきれず北さんの方を見つめた。




「なんや。何か言いたいことあるんか?」



有無を言わせない鋭い眼光に思わずたじろぐ。




「い、いえッ!」


「もう他の奴らは準備終わってんで。早うせえ。」


「ハイっ!」




その迫力に気圧され、渋々準備を進める。




これは…………本格的に覚えてへんやつやな……


いやでも、ひとりくらい覚えててくれる人もおるはず…!




そんな甘い期待を抱きつつ、みんなが集まる体育館へ走って行った。






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「なんっで誰も覚えてへんのや…っ!」






結局何事もなく朝練は終わり、教室へ向かうことに。





なんかここまでくると、ほんまに今日が誕生日やったか怪しなってくるな………




あれ、今日って10月5日やんな……?






そんな風に悶々としていると、昇降口で知らん女子たちに囲まれた。



「「「侑くぅ〜〜ん!お誕生日おめでとぉ!♡」」」


「ああ、ありがとうな…!」



どっさりとプレゼントを渡される。



いつもなら適当に愛想振りまいてあしらうとこやが、
今日の俺にはなんかめっちゃ沁みて。



やっぱり今日は誕生日なんやと実感して、若干涙目になる始末。








感傷に浸っていると、ツムと角名と穂花が談笑しながら教室に入って行くのが見えた。







『あ!治にプレゼント渡すね!』








その言葉が聞こえた途端、俺の身体は勝手に動き出していた。











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