第2章 次なるミゼラブル《角名倫太郎》
『……?』
突然腰の動きを止めた俺に、すっかり蕩けた瞳をしている穂花が怪訝そうな表情を浮かべてこちらを振り返る。
「ねえ、俺のことも名前で呼んでよ」
そうしたらもっと気持ち良くしてあげるからさ?
『…そ、そんな、………』
「呼ばないとずっとこのままだけど」
いいの?
恥ずかしがる穂花の耳に顔を近づけ、誘惑するように囁く。
そのまま紅く染まった耳介に噛みついた。
『ひぅ、っ!』
少しの間沈黙が続いたが、どうやら名前で呼ばないと刺激が与えられないと察したらしい。
観念した様子で、小さな口が動き出した。
『………りん、た、ろ………もっとぉ……』
潤んだ瞳でちいさく、でもはっきりと俺の名前を呼んだ穂花。
恥じらいながらも快楽のいいなりになった様子に、自然と口角が上がる。
こんなに愛らしく強請られたら、応えるしかないじゃん。
「ほんっと、淫乱だね」
膣壁を抉るように腰を送る。
『ひぃぁああ、ッ!』
焦らされていた身体には刺激が大きすぎたのか、悲鳴のような嬌声とともに穂花の肢体が大きく震えた。
どうやら感度も良いのか、達してしまったらしい。
びくびくと痙攣している身体に構うことなく、抉るような抽送を続ける。
『……?!…やぁ、っ、ま、まだ……まって、っ……だめ、ッ!』
「なに?俺まだなんだけど。
選手のために頑張ってよ、マネージャー?」
慌てたような嘆願を冷たくあしらい、拒否できないように丸め込む。
絶望したような顔が堪らず、弱い所を狙って律動を刻み込んでやると、穂花は声にならない声を上げながら何度も何度も達した。
顔もカラダも良くて、おまけに感度もバツグンとか反則でしょ。
いつも笑顔なマネージャーがどんな風に啼くのか興味本位だっただけで、別に俺のものにしたいとか考えたことなかったけど、
これは手放したくないなぁ。
そんな思いが強くなった。