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〈HQ〉いいなりマネージャー【稲荷崎/R18】

第1章 始まりのナイトメア《宮侑》



〈side マネ〉



『よし、今日の仕事も終わり!』



時刻は午後8時半。

今日の練習はもう終わり、部員たちも帰宅済みである。



私はユニフォームの修繕作業が残っていたため、

北さんにその事を伝えてこの時間まで居残りで仕事をしていた。


正直、強豪と呼ばれるここ稲荷崎のマネージャー業はなかなかハードである。

部員も多く、練習時間も長いため仕事は山程ある。


でも大変さよりも、この素敵なチームの支えになれる充実感の方が大きい。

あの時東京体育館で見た最高のチームに、自分がマネージャーとしていま貢献できている事が何より幸せである。



マネージャーとして受け入れてくれた北さんには感謝しかない。



北さんは本当に尊敬できる主将だ。

誰より自分を律していて、チームを上手くまとめあげる姿はとてもかっこいい。


最近、気付くと目で追ってしまう自分がいる。

北さんに話しかけられると心拍数が上がって、顔が熱くなる。


もしかしたらこれが世間一般にいう恋ってものなのかな…そんな風に考えたりもした。



でも強豪の部活で、選手とマネージャーの恋など御法度だ。


何より恋愛するためにここに来た訳じゃない。




そう自分に言い聞かせて、この気持ちに蓋をする決意をした。




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