第2章 次なるミゼラブル《角名倫太郎》
怯えた顔になる宇佐美。
小さく『嫌……いや………』と呟いているようだった。
「マネージャーだもん、選手のために尽くしてくれるよね?」
従順な宇佐美に、敢えて選手とマネージャーという上下関係を強調する。
「まあ別に、今すぐこの音声ファイルを部のLINEに流してもいいけど。」
そう高圧的に言えば、さっきまで溢していた拒絶の言葉を飲み込み、宇佐美は黙り込んでしまう。
これで決まりだ。
「じゃあ、今からよろしくね」
これから俺と2人でたっぷり楽しもうよ、ねえマネージャー?