第6章 再会
かかしサイド
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「かかし先生って、なんで結婚しないんだってばよ?」
この間、ナルトに突拍子もなく聞かれた。
第四次忍界対戦も無事に終わり、約1年がたつ。
俺は今や六代目火影。
そう聞かれても、なんて答えたらいいのやら…
んー…なんでだろうね…
自分でもわからない
過去の俺なら、そうするべきではないと思っていたのだろう。
だがもう時代は進み、世代交代となっている今、たしかに誰かと人生を歩むことくらいしてもいいのかもしれない。
俺が、誰かとね…
いまいち想像はつかないが、一人、未だに気になる人はいるのだ。
彼女を作っていないのも、よくよく考えたらそれが理由なのかもしれない…
コンコンと火影室にノックが聞こえた。
「どうぞ」
そういって入ってきたのは五代目綱手様だ。
「かかし。」
「綱手様、どうされたんですか?」
「今日はな、長期任務から帰ってきた子のことを伝えにきたんだ。すっかり引き継ぎを忘れていて。はっはっは」
「はぁ…」
「その子は私のまぁ弟子みたいなもんだ。
途中からその才能に目覚めてね、いろいろ経験を積ませるためにこれまで外での任務が主だった。
ある程度の医療忍術はできるが、メインは精神のサポートをするほうを得意とする。
戦前、戦後も、いろいろ精神的に疲労を持った人のために、更なる修行もかねてあちこち行かせていたのだ。
だが、もう里で落ち着かせてやりたいと思ってな。
紹介しておくぞ。よし、入れ」
「!?」
俺は入ってきた人物に心当たりがあった____
「かかし…いえ、6代目火影様…」
そういってその人は一礼する。
「なんだ、お前たち顔見知りだったのか?」
「いや、一度だけ…かなり昔にあったことが…」
俺と彼女を綱手様は、フーンとやや怪しげな目で見たのち、
「まぁいい。とりあえず、あとはお前の指示に従わせる。
頼んだぞ」
そういって火影室から出て行った。