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闇・色

第5章 サキの術・暗部時代


「そんなこと言ってたら…
4代目とクシナさんが怒りそうだね」

「え?」

「だって、2人の意志も…かかしに宿ってるから」

「!?」

「そのかかしの利き腕じゃない左手、守りの手に4代目が、子供を産んで愛情の深い母親になったクシナさんの意志がかかしの胸の下あたりに、見える…」



見えないかかしは、それでも見ようの体を確認する。



「かかしの大切な人はさ、意志とともにかかしに宿ってるんだよ。左目は仲間を守る事を誓ったオビトくんの意志。
攻めの右手には誰かの命を奪うことが付きまとうけど、その罪を忘れないこと、でもそれは誰かを、里を守るためだということも忘れないでほしいリンちゃんの気持ちとかかしに対する愛情。
左手の守りの手は、命をかけて里を守ったように、絶対に守り抜くという強い4代目の意志。
胸の下は、新しい命を通してかかしに命の尊さと愛情を教えてくれたクシナさんの意志。
そしてあなた自身は、お父さんの意志そのもの。
分身であり、宝。」


私は、左目、右手、左手、胸の下…
それぞれ一つ一つ触れながら説明した。

みんなの色が、意志が、思いが、闇にとらわれながらも、そこにまだかろうじて生きている______



それを言い終えたあと
かかしはとめどなく涙をながしていた。
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