第6章 初めてのお手伝い
「…最後の花は広間に
飾りましょう」
「この生け花が一番好きなので
嬉しいです!」
「はい私もです」
ふふっと笑い合っていると
「来実…?」
視察帰りの信長様と鉢合わせた
「!!信長様お帰りなさい!」
(無事で良かった!)
「あぁところで何をしている?」
「城に飾る生け花を生けてました!」
「何故貴様が?」
ジロっと隣の女中を見る
「真逆…」
びくっと女中は肩を震わせた
(!!不味い!)
「お手伝いです!信長様!!」
「…は?」
「私が手伝わせて欲しいって
駄々をこねてっ
だからっ!!
仕事じゃなくて…っ」
必死に弁解しようとする来実を見て
力が抜けたように信長様は
「……そうか偉いな来実」
「…え?」