第5章 天守閣
しーんと沈黙が続いた
破ったのは秀吉だった
「本当なのか?
信じられん…」
「ごもっともです
何か証拠…あ!」
ばっと立ち上がると
「すみません!すぐ戻ります!!」
だーと走って天守閣を出た
「廊下は走らない!」
「何事だ…?
何かを思い出したように行ったが」
秀吉が答える前にふすまがスパーンと
開かれる
「お待たせしました!!」
ぜーはーと息を切らしてまた入ってきた
((意外と足速いな))
「え…っとあっちの世界から
一緒に持ってきたものなんですけど…
証拠になりますか?」
「成程見せてみろ」
リュックから修学旅行のしおり、スマホ、
筆箱、水筒、お財布、学生証等を取り出す
「これが未来の金か…確かに
昭和28年…平成17年…令和元年…
聞いたことのない年号が刻まれておるな」
「これは誰だ?」
「野口英世さんです
有名な医者です」
信長は子供のように訪ねてくる
(ちょっと可愛い…)