第5章 天守閣
「権力…
織田家のですか?」
「そうだ」
(やられた…受け取ってしまったら
姫の件は納得せざるを得ない…)
「…では有り難く頂戴します
使うかどうかは別ですけど
大事にします」
「そうしろ」
信長は満足そうに笑った
「…ところでもう一つは何を…?」
「貴様の言う500年後の未来についてだ」
「!」
(だから秀吉さんを呼んだのか
でも…)
「言ってる本人が言うのもなんですけど
どうして信じてくれたんですか?」
一番不思議に思っていたことを口にする
「嘘を付いているかどうかなど
目を見ればわかる
現に貴様は変わっておるしな」
くくっと笑って言う
「…それでもありがとうございます」