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戦国怪奇譚
第5章 天守閣
「来実何故後ろを向いている」
びくっとしてそろ~と前を向くと
脇息にもたれかかる信長がいた
(二人っきりなんて聞いてない!!)
「なんの話をするのですか?
皆さんの前で話せないことですか?」
「…遠い」
不機嫌そうに
「もっとそばへ寄れ
声が聞こえん」
と言われた
(私はバッチリ聞こえるけど)
「…信長様耳が遠いのかな?」
ぼそっと呟くと
「貴様の声が小さいだけだ」
(聞こえてますよね!!!??)
はぁっと息をつくと
ゆっくり近づいてまた3歩手前くらいで
止まる
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