第4章 軍議
「俺ではないと言っていたな」
光秀も口を挟む
「はい見ました
というか森で会いました」
「!!本当か来実!」
「どんななりをしていた?」
「えーと錫杖を持ってて
黒髪で…あ!刀傷がありました
こんなふうに顔に…」
自分の顔を指でなぞる
「…顕如か
あの生臭坊主め
やってくれる」
「顕如さんって言うのですか?
どうして信長様を?」
「一向宗の生き残りの僧だ…
一揆を起こして俺と刀を
交えた…その時の傷だろうな」
「一向宗…」
(確かキリスト教を認めたから
仏教を重んじる人が怒った一揆
だったっけ?)
「よくやったな来実
森では何もされなかったのか?」