第2章 森
「そんなこと…」
(あれ…誰か来た?)
ふわりと風が吹いたほうに振り向くと
「!佐助!どうだった?」
「織田信長は生き延びたようです」
「そうか…悪運の強い奴だ
相変わらず」
「そうこなくては
いずれ信長は俺が斬る
……ところで女」
「はい!?」
今まで目もあわせてくれなかった
謙信が来実を凝視する
(わぁこの人オッドアイだ…綺麗)
「今佐助の気配を察知したな」
「…?気配?」
「彼奴は忍だ気配を掴むとは
中々やるな…女」
(いや…風が吹いたから見ただけで…)
否定しようと思ったその時
「!君は!」
佐助と呼ばれる忍が来実に声をかけた