第13章 戦
「賭け事を聞いた」
「そうですか
正直まだ分かりません
異性を好きになったことないんです」
「…その歳でか?」
「信長様も秀吉さんも光秀さんも
政宗も家康も三成君も蘭丸君も
お菊さんも他の人達も
みんな好きです…」
(佐助君も幸も信玄様も謙信様も
みんなみんな大好き)
「でもその好きは
何時まで続くんでしょうか…」
「……」
「いつか色あせて消えてくだけ
なんじゃないかって…
自分がいらない存在になるのが
……怖いです」
(…この娘は妙に大人びている
と思っていたがそういうことか)
「…目のあたりにしたのか
好きという感情が無くなる瞬間を…」
「……そんなところです
だから私は弱いんです
こんな1つの選択さえすぐに
決断できないくらい
皆は覚悟があるのに
私だけ場違いですね」
「…お前は強い
俺が保証する」