第10章 賭け事
「よし!これで最後…あれ?」
「…!お前あの時のイノシシ女!」
「イノシシ!?私は人間です!」
「悪い…えーと」
「来実です幸さん」
「幸でいい来実が持ってるのが
例の頼んだやつか?」
「はいそうですよ
どうぞ」
「へぇ中々いいじゃねーか」
「本当ですか?私少し前に
針仕事したばかりで
不安だったんですけど良かったぁ」
「敬語もいらねぇよ
少し前ってどんくらいだ?」
(この人は普通の人だし別にいいか)
「5日前くらいかな」
「は!?すげーなお前」
「私だけの力じゃないよ
他の人に教わりながら
縫ったから」
(こいつ佐助の言ったとおりだな)
「幸はここで働いてるの?
信…この前一緒にいた人達は?」
「あー俺はここで働いてるけど
あの人はここに遊びに来てるだけだ」
(本当は皆偵察だけど…)
「そうなんだ佐助君は?」