第10章 賭け事
「私も…戦に!?」
「そうだと言っておる」
思わずお箸を落としそうになった
「私行っても役立たずですよ?」
「ただついてくれば良い
お前は幸福を運ぶ女なのだから」
「そんな力ありませんって
言ってるのに…」
(それに皆が戦ってる間
何もせずにいるのは無理)
「行くのは構いません
どの道この時代に来たからには
目を反らせることではないですから
でも何もせずにいるのは嫌です
仕事を下さい!」
「…何ができる?貴様に」
「…負傷した人の手当くらいは
出来る…と思います」
「ほう…ならば好きにしろ」
(貴様は守られるだけでは
無いようだな)
「あ…でもちゃんとした
知識が無いままだと不安なので
戦までになんとかします」
「ならば家康に習え」
「はっ?」
「えっ?」
「家康来実に教えてやれ」
「…何で俺が」
「そ、そうですよ!
家康さんだって忙しいのに…」
「そんな事知らん
家康これは命令だ」
「……分かりました」