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戦国怪奇譚

第9章 小姓


再び動き出す
黒い影…




「…蘭丸」
「はい顕如様」
「お前はもう一度
 信長の下へ行け…」
「!!嫌です顕如様
 俺はもう…!」
「…そして来実と言う
 女子を連れて帰って来い」
「…女子?もー!
 可愛い俺がいながら
 浮気ですか!」
「阿呆…
 その女子は織田家縁の姫だ」
「…!」
「…賢いお前なら
 意味が判るだろう」
「分かりました顕如様
 必ずや悲願のために…」
「…長くかかっても構わん
 一度裏切ったとなれば
 難しいだろうしな」
「では期限は…」
「三月後までだ」
「はっ」
そういうと蘭丸は闇に消えた
「…もう一度会えるか
 あの女子に…
 頼んだぞ蘭丸」
シャラン…と錫杖の音だけが
夜の森に響いた
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