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戦国怪奇譚

第7章 城下町


「秀吉さん…?」
「…俺も来実みたいな
 優しくて可愛い妹が欲しかったよ
 ありがとな」
「!!はい」
(妹…だよな)

「…そうだあった
 欲しいもの」
「!!何だ?!」
ぼそっと呟いた声を秀吉は聞き逃さなかった
(……諦めてなかった)
「欲しいもの…というより
 やってみたいこと…なんですけど
 その道具がないので」
「…やってみたい事?」
「はい、お菊さん…さっきの女中さんは
 いつもは針子として働いてるらしくて
 針仕事してみたいなーて思っただけで…」
「反物屋はこっちだな」
「えっ早っ秀吉さんでも
 もう暗くなります」
「俺がいるから大丈夫だ
 針道具と反物を買おう
 何枚欲しい?練習用に何枚か…」
「わー!1枚!1枚で良いです!
 上手くできるかわからないですし!ね!?」
「…わかったここだ
 選んでこい針道具は買っておくから」
「…ありがとうございます!」
(…どれも綺麗!どれにしよう…)
うーんとうなりながら真剣に選ぶ来実
それを秀吉がまた見ていた
あからさまに昼とは違う眼差しで
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