第19章 グリーンの看病
首に腕を絡めて、間近にある顔を見つめると、グリーンは悪戯っぽい目つきで片方の口角をニヤリと上げた。
「いつもいじっぱりなくせに、オレに会いたくて我慢の限界だったって?」
「……うん」
キメ顔が一瞬で崩れ、目を逸らされる。
「……熱で判断力が鈍ると、こんなにナナってヤバいのか…」
「私が……やばい?」
「ひとりごとだよ」
ぽふっとソファに降ろされ、そのまま夕飯に。
食欲がなかったので、買ってきてくれたフルーツだけ食べた。優しい甘さとほのかな酸味が空腹を満たしてくれた。
「そうだ。さっきヒナギク博士に会ってさ、これお前にって」
食事のあと、差し出されたのはパシオミントだった。
「わ、うれしい。ちょうどストック切らしてたんだ。今度博士にお礼言わないと」
どうやって飲むか聞かれたので、Nと考えたレシピを伝えると、すぐに作って持ってきてくれた。少し冷ましてからひと口飲んでみる。
「……おいしい!初めて作ったとは思えない」
「オレは天才だからな」
「うん、天才なのかも」
具合が悪い時に飲むと、その味はまるで別物だった。口の中がスッキリするし、鼻腔と喉を突き抜ける清涼感が、呼吸を楽にしてくれた。
その余韻がまだあるうちに、夜の分の薬を飲む。
そして、就寝の時間を迎えた。