第19章 グリーンの看病
意識が途切れ、程なくして。
「ナナ?おい!大丈夫かよ!ナナ!」
グリーンに抱き起こされ目を覚ます。
どうやら、うつ伏せのまま気を失っていたようだ。
額に触れた手がひんやりとして心地よかった。
「熱上がってんじゃねえか!」
声と同時に、身体が浮いた感覚がしたかと思ったら、そのままベッドに運ばれ、布団をかけられた。
意識が朦朧とする中、まぶたを開ければ、心配そうに私の顔を覗き込むグリーンがいた。
「あ…の」
謝ろうと思ったのに、うまく声が出せない。
「いい、無理に話すな」
グリーンは買ってきてくれたジェルシートを箱から出し、ぺたりと貼ってくれた。額が冷やされ、ちょっとだけ楽になる。シルバーくんに貼ろうとして苦戦したのを思い出し、やっぱり似てないし、と思った。
その後、熱を測ってくれたり、買ってきてくれたゼリーや薬を飲ませてもらったり、汗でびっしょりだった部屋着を着替えさせてくれたりと、至れり尽くせりな看病を受けてから横になった。
今日のグリーンはまるでおにいちゃんだ。こんなに看病されたのは子供の頃以来かもしれない。
嬉しい反面、忙しいのを知ってるから申し訳なくなってくる。
「グリーン、今日予定あるんじゃない?」
「ああ、これからライヤーと大会の打ち合わせだ」
「じゃあもう行きなよ。私はもう、大丈夫」
もごもごと伝えて布団に潜ると、頭をポンポンされた。
「悪いな。用事済ませたら帰ってくる」
「でも…」
「いいから、何も心配すんな」
優しい声と柔らかな笑みに、風邪とは別の理由で体温が上がりそうになり、こくりと頷いて頭まで布団を被った。