第1章 はじまりの感動 ⚠Re:vale過去のネタバレ含み
ある日俺はライブ会場に来ていた
いつものように胸を高鳴らせて
あの歌を聴けることを楽しみにしていた
その日いつものように二人が出てきて歌い始めた
『未完成な僕ら』
それは俺が一番好きだった
いつもその曲を聴く前に唾を飲み込んで緊張する
ドキドキする…
聴いてる中俺はなんとも言えない感覚に襲われた
次の瞬間…
歓声が悲鳴に変わった
上の照明が落ちてきてバンさんが下敷きになった
百「バ、バン…さん…?」
この光景はスローモーションのように見えた
だけど時が止まっているようにも見えた
客席からは悲鳴
ステージからはユキさんの何度も呼びかける叫び声
下敷きになったところは真っ赤に染まっていく
俺は血の気が引いた…
するとステージが真っ暗になって退場を言い渡された
俺は動けなかった
そのまま俺はスタッフさんに連れられて外に出た
涙が出なかった
ショックが大きすぎて声も出なくて何も聞こえなかった
百「…………」
俺はそのまま帰宅した
呆然とした顔でそのまま…
帰宅すると姉ちゃんが心配そうにやってきた
瑠璃「なにがあったの!?」
今日、姉ちゃんは行けなかった
ライブに行けなかったから知らないんだ
百「照明が落ちてきて…バンさんが……」
そう言うと姉ちゃんは真っ青な顔をした
そのまま俺を抱きしめて背中をさすってくれた
ここで初めて俺は涙が溢れ出た
ショックが大きくて俺は泣けなかった
だけど姉ちゃんの優しさに俺は泣いてしまった
情けないな…俺。
その日からRe:valeはライブを行うことはなかった
広報は全部バンさんがやってたからその後の知らせがない
バンさんがどうなったかも分からないんだ
変な噂が流れていて分からない
だけどある日やっと真実を聞くことができた
百「バンさんが顔に傷を負ったショックで行方不明?」
そう聞かされたのだ
俺はユキさんのことが心配になった
だからユキさんに会いに行った
嫌だ…。
バンさんが歌えなかったとしても
ユキさんが歌わなくなるのだけは嫌だ
俺の一筋の光を壊さないでくれ…!
ユキさんは普通に見つかった
だけど前より表情が暗くなっていた
あのバンさんのことは本当のようだった
辛い時は人の隣が一番いいって言ってたから…