第1章 はじまりの感動 ⚠Re:vale過去のネタバレ含み
あの事件は血のイブという名前をつけられた
ファンの人達にも知れ渡ったが詳細は誰も知らない
あの日俺はユキさんに呼び出された
ライブ前の時間だったので暇だったんだ
千「ライブの設営の手伝いしてくれる?」
百「え!?」
千「いつも僕ら二人で設営してる。リハも見れるよ」
百「やります!!」
ユキさんからの直々の誘いは嬉しかった
力仕事は得意の方だ
これを機に二人に近づこうとは思っていなかった
理由を聞けば今回は機材が多めらしい
人手が足りないから俺に頼んだらしい
百「これからは毎度やります!!」
千「毎回手伝いに来てくれるの?」
百「はい!!片付けの作業も任せてください!」
千「いいよ。好きにしたら」
百「ありがとうございます!!」
その後ユキさんはバンさんに怒られていた
ライブ設営にファンの子を呼ぶんじゃないと
ライブの計画がバレるとかの意味ではなく
ただ単に申し訳ないだけらしい
バンさん超優しい…イケメンだ
万「ごめんね、モモくん。無理言っちゃって」
百「いえ!俺に任せてください!」
万「ありがとう。」
ユキさんはユキさんで冷たい言い方もするけど
その言葉にはたまに優しい言葉も入っていた
だから俺はRe:valeのことがどんどん好きになっていった
あの日怪我をして後悔したけど
好きなことや夢から別れを告げることになったけど
別れた末に出会いもあった
あの日、ライブをめちゃくちゃにしちゃったけど
嫌われてなかったんだ。
千「その機材はそこでいい。」
百「はい!」
万「モモくんが手伝ってくれたおかげで早く終わりそうだよ。ありがとう」
百「いえ!そんな!俺は別に好きでやってるだけですし!」
千「変な子…」
あ…
ユキさんの表情が柔らかくなった
初めて見た彼の微笑み
ファンには絶対見せなかった表情だ
俺はその顔が目に残ってしまった
イケメンだ…
だけどなにか違う感覚が襲っていた
なんだろうな…この気持ちは
曖昧な気持ちだ…
千「これからリハだから見てて。」
百「え!?そんな!俺は手伝いだけで十分です!」
リハまで見るのはファンの特権じゃない
特別な人の特権だ…
ダメだ…二人は別世界の人なんだから
百「俺はここで失礼します!!」
いつも去るんだ俺は