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【アイナナ】一筋の光【ユキモモ】

第4章 ユキの問題


千side

最近全く思いつかない

新曲を出さなきゃいけない時期

だけど僕はどうやっても思いつく通りの作曲ができなかった

モモの顔を見ても変わらなかった

今モモはお風呂に入ってて僕一人で料理をしている

思い通りにいかないなんて初めての事じゃない

今までだってこんなことは何度もあった

だけどモモの顔を見る度に僕は向き合えた

なのに今回はどうしても抜け出せない


千「あいつならどういう意見だった…?」


かつての相方ならどういう考えをしたのだろうか

今は作曲のことについて誰にも頼れない

モモは元々僕とアイドルをやるまで音楽とは無縁の生活だったんだ

モモに聞いてもモモは困ることしかできない

逆に昔の同棲してた頃のように

俺がこんなに無能なばっかりにごめんと言わせたくない


千「どうすればいい…?」


僕は怖くてたまらない

ファンから、事務所から失望されるのが怖いわけじゃない

それよりもモモに失望されることが怖いんだ

いつも僕を信じて期待して応援してくれるモモ

そのモモの期待を裏切りたくない

どうすればいい?


百「ユキ〜?ちょっ…ユキ!料理焦げてるよ!」

千「あ…ごめん…モモ。」

百「どうしたの?ユキ。元気ないけど具合悪い?」


モモのしょんぼりした顔

心配している顔

そんな顔をさせたくはない

モモには笑っていてほしい

僕がどんな状況下に立たされていたとしても

僕が安心するいつもの笑った顔を見せてほしい


千「大丈夫。ごめんモモ。お肉焦がしちゃった。」

百「いいよ、大丈夫!俺ユキの作る料理全部好きだから野菜料理でいいよ!」

千「ごめん…」

百「も〜!ユキってば。大丈夫だって!俺怒ってないからさ!ユキお風呂入って来なよ!俺サラダなら作れるからさ!」


モモに気を遣わせてしまった

お風呂に入れば少しは楽になるのかな

僕はお風呂に入ることにした

モモは鋭い感性を持っている

僕がスランプで悩み続けていることだってきっと分かっている

だけどモモはあえて知らないフリをして僕を刺激しないようにしている

大丈夫…焦るな…

明日になればきっと上手くいく

風呂から出るとモモはサラダを作り終えていた


百「ユキー!見てみて!今日のサラダ綺麗じゃない?」

千「そうね。」


モモだけは大事にしよう
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