第3章 はじめての問題
八幡さんは去っていった
俺は呆然と立ち尽くしていた
ユキは俺の推しであり恋人であり相方だ
ファンの俺は絶対にトラブルにユキを巻き込みたくない
だって俺はユキの盾になるって決めたんだから
ユキには絶対に言えない
そうだ…おかりんに連絡してみよう
でも盗聴されていたら?終わりだ…
百「なんで…こんな事に…」
俺はただユキと一緒にアイドルをしていたい
ユキの隣にいたいだけなのに…
なんであいつは俺の全てを奪おうとして
俺を手に入れようとする?
汚いやり方…反吐が出る
岡崎「モモくん。撮影もうすぐで始まりますよ?…モモくん……?」
百「おかりん…」
岡崎「なにかありました?何か言われたんですか?」
百「う、ううん!なんでもないよ!それより撮影急がないと!」
俺は無理やり笑顔を作った
笑ってないと全て顔に出る
本当は言いたい
おかりんに助言してもらいたい
だけど言えない
いつあいつが見ているのか分からないから
すべての仕事が終わって俺はスタジオを後にした
千「モモ。おつかれ。」
百「ユキ…」
千「どうした、モモ。」
百「ううん…疲れただけ…」
俺はユキに近づいた
するとユキがお疲れ様と言って俺を抱きしめてくる
嬉しい…ユキが俺を愛してくれている
だから俺は…ますます追い込みたくないんだよ…
千「帰ろう、モモ。今日は僕が家事全部やるからゆっくりして。」
はぁ…………
イケメン…
帰宅してから俺はベッドにダイブした
いつもユキと一緒に寝ているベッド
ユキの匂いもほんのりする
八幡秀明…どうすればいいんだろう…
俺があいつのものになれば付き合ってるということもなかったことになる
そしてユキは自由になる
こういうの………本当に最悪…
千「モモ。夕食なにがいい?」
百「食欲無い……」
千「お粥作ってあげるから少しでも食べて。」
百「うん…」
ユキを手放せないよ…
ユキも俺を手放さないと思う
別れ話なんて切り出したらきっと俺は泣いちゃう
どうすればいいんだよぉ!!
きっとユキ俺がいつもと違うって分かってるんだろうな…
よしこういう時は寝るしかない!!
おやすみ!!ユキ!!
と思ってみたものの…
寝れないんだよぉぉぉぉ!