第3章 はじめての問題
百side
ある日俺が雑誌の撮影をしている時だった
急にとある訪問者が現れた
見覚えがある
それは俳優の八幡秀明さんだ
お世話には全くなってない
関わりは俺よりもユキの方があると思う
百「八幡さんもここで撮影なんですか?」
八幡「まさか。モモくんに会いに来たんだよ」
百「え?モモちゃん嬉しい!」
八幡「ちょっと二人きりで話したいから楽屋に来てくれる?」
百「いいですけどここじゃ言い難いこと?」
そうだねと言って八幡さんは俺を連れ出した
ちょうど休憩タイミングだったし大丈夫だろう
楽屋に入って俺は八幡さんと向き合った
この人苦手なんだよね…
なんていうか何考えてるのか分からない
企んでる雰囲気は出てるけど悪い考えなのか分からないのが怖いんだ
百「話ってなんですか?」
八幡「モモくんは付き合ってるんだろう?本当に。」
百「え!?誰と!?」
八幡「相方のユキくんとだよ。」
ん?もしかして夫婦漫才を真に受けてる?
まぁ世間にはバレないように俺とユキは外ではイチャイチャしない
バレたとしても仲良いな程度でいつも済んでいる
本当に付き合ってると思っているのだろうか
まぁ付き合ってるけど。
百「俺とユキが?ないない!俺とユキは夫婦ネタだよ?本気で付き合ってるわけないでしょ!」
八幡「でもキミ達同棲してるんだよね?前まで別々だったのにおかしいな。」
こいつ…ストーカーしてたな!?変態!!
ストーカーされてたなんて気づかなかった
それにそれぞれ暮らしていたことまで知ってる
これは言い逃れはできなさそうだ
百「何が言いたいんですか?そのネタがもし本当だとしたら。」
八幡「脅しかな。俺、実はモモくんのこと気になってたんだよね。モモくんとユキくんがキスしてる写真もちゃんとスマホにあるからね。」
百「それを世間にばらまくと言うんですね。」
八幡「そうだね。それとモモくん自身が俺のものになってくれるのなら話は別だよ?」
え…絶対やだ!
俺めっちゃ面食いだからものになるとしたらイケメンがいい!!
じゃなくて!
俺はユキがいいんだけど…
八幡さんのことそんなふうに見てないし
しかも俺は八幡さんのことを知らない
八幡「まぁじっくり考えるんだな。もし他の人に言ったらユキくんの命はない」
この悪魔