第2章 新しいステージ
仕事を終えるともう既に23時になっていた
俺はスマホを確認した
だけどユキからの連絡はなかった
ユキまだ仕事終わってないのかな
そう思って俺が事務所を出てくると背後から気配がした
俺が振り向こうとした時後ろから強く掴まれた
お腹に手を回されていた
百「なにすんだよ!!」
その時、フワッと嗅ぎなれた匂いがした
落ち着くこのいい匂いは……
ゆっくり振り返るとやはりユキだった
千「疲れた……」
百「も〜!ダーリン。声よりも先に体が動いてるよ。」
千「モモ……」
百「はいはい。帰ろうね、ユキ。」
俺はユキの手を引いて歩いた
今日は車で来てないんだよね
車で来る時はユキと一緒に入る時のみ
車で来てなくて移動が必要の時はおかりんが運転する
だから今日は歩いてきてるんだけど
女性「あれってRe:valeじゃない!?」
女性「え、こんなところで!?」
女性「見て!ユキの手をモモちゃんが引っ張ってる!」
女性「仲良くて可愛い!!」
百「写メ撮らないであげてね〜!ファンサしてあげるから!」
俺がウインクをするとキャー!とファンの子は言った
こんな写真あげられたらユキがショックしちゃう
だって今ユキ
最悪って雰囲気少し出てるよ
ただでさえ疲れた顔してて人に知られたくないだろうに
そのまま俺はユキを路地裏まで連れ回した
人通りの多いところはユキが大変だ
俺たちの住んでる家に到着して俺はユキをソファに座らせた
千「モモ〜」
少しだるい感じに俺の名を呼ぶユキ
そんなにハードな撮影だったのか
そう思って俺はユキの頭を撫でていた
百「そんなにハードだったの?」
千「……そうね。」
百「何その間…」
千「モモ。今日あの俳優に会った?」
百「あの俳優って変な噂が絶えないほどのあの人?」
千「そいつにモモの連絡先を聞かれてね。」
え!?
もしかしてユキ…
その人のそれを何度も断り続けて疲れたってこと!?
仕事ではなく人との交流で!?
え?なんで聞かれてるの?
百「なんでだ…?」
千「こっちが聞きたいよ……」
百「ユキ、ごめんね!なんか俺あの人の逆鱗に触れることしちゃったかな?」
千「してないよ。イライラした雰囲気はなかった。理由もなく聞かれたんだ。」
ユキと共演してるんだった…