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蒼き龍の逝きる意味

第7章 第7章 休養中編


<焰side>

焰「……ッッゴホッ…!ゲホ…ッ!(吐血」

アオイ「大丈夫ですか!?カナヲ!
しのぶ様を呼んできて!」

カナヲ「分かった…!」

蝶屋敷の者達に言わず、全集中・常中をしていたが
肺に負担を掛け過ぎたようだ。
血を吐いてしまった。情けない…。

焰「ゲホッ…ッ…ヒュー……ヒューッ…
…すま ゲホッ……な、ぃ…。」

アオイ「あれだけしのぶ様から安静にと
念を押されてましたよね!
謝罪は結構ですので、呼吸をちゃんとしてください!」

俺の吐いた血を拭き、応急処置をしてくれる。

アオイ「焰さん、肺以外に痛む所はありませんか?」

焰「…………ゲホ……大丈夫だ、無い。」

少し眩暈がするが、座っていればすぐ治るだろう。
神崎アオイが口元に残っていた血を拭いてくれる。

アオイ「もう少しでしのぶ様がいらっしゃると
思うので、私と此処にいてください。」

焰「……嗚呼…。」

これ以上言うことを破れば蟲柱どころか
蝶屋敷の者達に怒られそうだ。

焰「……ハァ…。」

全集中・常中を解く。
それにより、グッと体の重さが増えた気がする。

パタパタパタ…!

俺達が居る部屋に向かって走ってくる音が聞こえる。

ガラッ!

しのぶ「焰さん!カナヲから聞きましたよ!
何をしてたんです!?」

慌てたような顔をした蟲柱が俺の目の前に跪く。

アオイ「しのぶ様 焰さんは全集中・常中を
していたと思われます。」

しのぶ「!焰さん 私言いましたよね?
安静にと!全集中・常中なんて以ての外!」

神崎アオイがそう言った途端、蟲柱の額に
ビキッ!と青筋が立ち、ニコニコとしているものの
怒っているのは火を見るより明らかだった。

焰「……………………。」

下手に言い訳したところで俺が悪いのだから
正論で責められて終わる。
ただ黙って下を見た。

しのぶ「…はぁ、貴女は本当に……。」

大きなため息の後、蟲柱は持って来ていた
薬箱を開けると粉薬を俺に差し出した。

しのぶ「鎮痛剤です。アオイが手に持っている
手拭いに付いている血の量は肺にとてつもない
負荷がかかってます。軋むように痛むでしょうから
飲んでください。」

焰「………。」

しのぶ「焰さん??《ニコニコ》」

焰「…………ワカッタ…。」
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