第7章 第7章 休養中編
煉獄「む、すまん。無性に撫でたくなってしまってな。
不躾に触ってしまってすまない……。」
怒らせた……。
俺は嫁入り前の娘に不躾に触り過ぎたと反省して
手を引っ込め、撫でるのをやめる。
焰「……はぁ、怒ってはいない…。
ただ、慣れてない事だったからな……。
師範以外にされた事がない。振り払ってすまない。」
布団の中から完全に顔を出し起き上がった彼女は、
俺の方を向きそう言った。
その瞬間、何かの欲が……自分の中に燻った。
煉獄「(もっと、彼女の色んな顔が見てみたい。)
いや!君は悪くない!不躾に触った俺の責任だ!
謝らないでくれ!」
焰「…………お、おう。」
煉獄「(異性にこんな事を思うとは…。
初めてだ…。でも、彼女の笑った顔が見てみたい…。)」
俺の知らない彼女を知りたい。
彼女の知らない俺を知って欲しい。
もっと、近くで君を見ていたい。
自分が異性にこんな風に感じるようになるとは……
よもやよもやだ……。
自覚すれば、もうここからは早いな。
彼女が俺の手を取ってくれるよう、精進しよう。
彼女に信頼され、好いて貰えるように頑張らねばな。
煉獄「(君を手に入れる為に本気を出すから
覚悟してくれ、火神少女…いや、焰。)」