第6章 無限列車編後
<煉獄side>
目が覚めた。変な格好で寝ていたせいか体が痛い……。
焰「起きたか……。」
煉獄「(ビャッ)お、起きてたのか!」
猫の子のように跳ね起きてしまった。
しかし、火神しょうね……少女は気にしていないようだ。
煉獄「体の方はどうだ?大丈夫か?」
焰「大事無い。」
シィン…
会話が続かない。どうしたものか……。ん?
火神少女が手にしているモノが目に入った。
煉獄「…それは、君の羽織か?」
焰「…………俺のでは無い。」
煉獄「?だが、いつも羽織っているだろう?」
ギュッと羽織を握る手に力が入ったのが見えた。
火神少女は俺の方を横目に見てまた視線を逸らした。
焰「これは、師範である篝 蒼治郎の羽織だ。」
つまりは、形見ということなのだろう。
道理で体の大きさに合っていない訳だ。
煉獄「青い炎が施されているのだな!俺の羽織の色違いだな!」
焰「そうだな。」
シィン…
嗚呼っ!また続かない!
どうすれば話が続けられるのだろうか!
焰「………………師範の炎はアンタと同じ紅だった。」
煉獄「ウン……!?」
突然火神少女から話を再開され、驚いた。
焰「………俺だけなんだ、青い炎を使う剣士は。」
確かに、炎の呼吸の剣士に青い炎の者は
俺の知る限りでは火神少女しか居なかった。
煉獄「とても綺麗だと思うぞ!」
焰「……俺は不気味で仕方ない。何故師範と
同じ色にはなれんのか、青いのか分からない。」
煉獄「君は君だろう!同じにならなくてもいい!」
何を言っているのだ俺は。
火神少女を散々嫌悪しておいて、上から目線か。
俺は何様なんだ………。
焰「………何百面相してんだよ。鬱陶しい。」
煉獄「よもっ!?鬱陶しい!?」
いつの間にか下がっていた顔を勢い良くあげる。
そして、俺は目の前の光景に動きと呼吸が止まった。
煉獄「か、火神、少女……。」
焰「少女って言うな。何だ。」