第6章 無限列車編後
ギュウッと私の体に回る腕に力が入る。
その腕の力に、私は嬉しくなった。
しのぶ「(ようやく 信じてくれましたね。)」
あれだけ言っても届かなかった私や他の子たちの声が
この戦いが終わった後、潔く届いた。
この戦いの中で焰さんに揺れ動くものがあったのだろう。
しのぶ「(それと、煉獄さんの方にも……ね。)」
明らかに前までの態度とは違う煉獄さん。
焰さんのことを少し知っただけではここまで変わらないはず。
情は芽生えども、昔の私だってすぐにはこうならなかった。
しのぶ「(煉獄さん 手の内に囲うのは良いですが判断を誤らないと良いですね。)」
安心したのか私の腕の中で眠りについた焰さんを
布団に横たえさせ、服の釦を閉じ布団を掛け直す。
しのぶ「お休みなさい 焰さん。煉獄さん。安静にしてくださいね。」
私はそう言って静かに部屋を出た。