第6章 無限列車編後
焰「…………俺の師範 篝蒼治郎に追い返された。それだけだ。」
悲しげに見えた気がする彼女の顔。
顔色が紅がさしているとはいえ青白い。
しのぶ「…あなたは、生かされた……そういうことですね?」
焰「そういうとこに、なるな。」
嗚呼、神様ではなく、彼女の師範殿が生かしてくれたのか。
彼女が生きてる。今目の前で確かに生きている。
ギュウッ...!
力加減を忘れて彼女をこの腕に掻き抱く。
じんわりと俺の体に彼女の体温が広がる。
煉獄「っあぁ、良か…………った…!良かったっ……!」
焰「い"っ……!お、いっ!離れ、ろっ…………!」
怪我に響いたらしい彼女は俺の体を引き離そうとしる。
けれど、今は離れたくない。
煉獄「もう少しだけっ……、このままで…頼むっ。」
俺はそう言って縋るしか無かった。
離してしまえば、もう戻ってこない気がして。
焰「わかったよ…。蟲柱、竈門炭治郎、金髪頭、猪頭、
しばらくこのままにする。後、血を吐いた。
替えの服と布団をお願いできるか。後、羽織を。」
彼女は俺の頭を片手で抱え込み、胡蝶たちにそう言った。
竈門少年たちは泣きながら頷いて部屋を出、
胡蝶は震え声で「わかりました。」と言って出て行った。