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蒼き龍の逝きる意味

第4章 無限列車編


<炭治郎side>

焰「竈門炭治郎……、それ以上叫んだら傷が開く。」

煉獄「君も軽傷じゃないんだ。竈門少年が死んでしまったら
俺たちの負けになってしまうぞ。」

二人にそう声を掛けられる。
焰さんは顔色が悪くて今にも死んでしまいそうで
俺はまた泣いてしまった。

煉獄「こっちにおいで。話をしよう。」

素直に近くに寄る。
煉獄さんは焰さんを抱えて、俺に向き直る。

煉獄「思い出したことがあるんだ。昔の夢を見た時に。」

優しく力強く俺を見る煉獄さん。

煉獄「俺の生家 煉獄家に行ってみるといい。
歴代の"炎柱"が残した手記があるはずだ。
父はそれをよく読んでいたが…俺は読まなかったから内容が分からない。

君が言っていた"ヒノカミ神楽"について
何か…記されているかもしれない。」

炭治郎「わかりましたっ。けど、もういいからっ、
煉獄さん、焰さんも止血をして、ください……。(泣」

痛々しくて見ていられない。
煉獄さんはまだ助かるギリギリだけど、焰さんはもう瀕死状態だ。

焰「…………俺はもうすぐ死ぬ。助からない。」

焰さんがそう答えた。
止血していても完全には止まらない血が
事実だと教えているようで……。

煉獄「死ぬんじゃない 死なないでくれ……。」

弱々しい煉獄さんの声が聞こえた。
俺は煉獄さんを見る。その顔は酷く悲しげだった。

焰「なん、だ…変な顔、して……。」

焰さんはいつも通りの声色と表情でそう問い掛けた。
自分と、人のために怒った焰さんは大人しくなっていた。

煉獄「君にっ、謝りたいことがたくさんあるんだ。
君が死んでしまったら言えなくなってしまう!」

焰「煩いな、もう少し静かに話せ……阿呆。」

焰さんはベッと舌を出して小馬鹿にしたように言った。
どうでもいいと言うように。

焰「嗚呼、そうだ。竈門炭治郎。」

炭治郎「は はい!」

いきなり呼ばれて返事がどもってしまった。
焰さんはそれに構うことなく、口を開いた。

焰「お前の妹、鬼殺隊の一員として認める。
人のために血を流して守ってたのを見た。

俺には、できないようなことをしていた。」
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