第4章 無限列車編
その時微かに焰さんから悲しい匂いがした。
そして、煉獄さんに焰さんが「お前もなんか言うことあんだろ」と声をかける。
煉獄「竈門少年、俺も君の妹を信じる。鬼殺隊の一員として認める。
汽車の中であの少女が血を流しながら人間を守るのを、俺も見た。
命をかけて鬼と戦い 人を守る者は誰が何と言おうと鬼殺隊の一員だ。
胸を張って生きろ。」
その言葉に涙が止まらなかった。
煉獄「己の弱さや不甲斐なさにどれだけ打ちのめされようと
心を燃やせ。歯を喰いしばって前を向け。」
心に重く、強く、刺さる言葉だ。
どうしてこんなに心に残る言葉を言えるのだろうか。
焰「誰も気にしないだろうが 俺が死ぬことを気にするな。
俺の命は犠牲になるくらいしか使い道が無いからな。」
焰さんがそう言う。
煉獄さんは焰さんの言葉に頭を叩く。
煉獄「そう悲しいことを言うな。君を育てた師範殿が泣くぞ。」
焰「煩い。きっと呆れて俺のことなんて……。
そんなことはくそ程どうでもいい。さっさと本部に帰って処置してもらえ。」
煉獄「君も帰るんだ。生きて。」
焰「……だから、無理だって言ってんだろ。
内臓も多少抉られ、血は止血しても止まらない。
もう、意識を保ってるのもきついんだ。」
その言葉に俺は絶望した。
焰さんが死ぬ?たった一人で?
そんなの、絶対に嫌だ…………。