• テキストサイズ

蒼き龍の逝きる意味

第4章 無限列車編


そこで、奇妙な違和感を覚えた。
手応えが殆ど無い。
もしやこれは夢か?それともこの鬼は彼より弱かった?

魘夢「あの方が 《・・・・》"柱"に加えて"耳飾りの君"を殺せって
言った気持ち 凄くよくわかったよ。」

頚の下から生える肉の塊、始まらない消滅。

魘夢「存在自体が何かこう とにかく癪に触って来る感じ。」

死なない!?

頚を斬っても尚、しゃべり続ける鬼。
俺は困惑と戸惑いを隠せなかった。

魘夢「頚を斬ったのにどうして死なないのか教えて欲しいよね。
いいよ。俺は今気分が高揚してるから。」

俺の心を読んだように話し始める鬼は
口に笑みを浮かべていた。

魘夢「赤ん坊でもわかるような単純なことさ。うふふっ。
・・
それがもう本体ではなくなっていたからだよ。」

理解できなかった、もう本体ではなかった?
なら、本体はどこに……。

魘夢「君がすやすやと眠ってる間に俺はこの汽車と"融合"した!!」

ああ、そんな……。なら、本体は…………。

魘夢「この列車全てが 俺の血であり骨となった。
うふふっ その顔!いいねいいね わかってきたかな?
つまり」

俺は絶望に近い何かを感じ取った。

魘夢「この汽車の乗客 二百人余りが俺の体を
さらに強化するための餌 そして人質。

ねぇ 守りきれる?君は一人で。
この汽車の端から端までうじゃうじゃとしている人間たち全てを。
俺に"おあずけ"させられるかな?」

しゃべり続ける鬼の頚をさらに斬ろうと近づくけど
汽車の中に潜り込まれて刀は空ぶった。
/ 204ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp