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蒼き龍の逝きる意味

第4章 無限列車編


<炭治郎side>

花子「お兄ちゃん!!」

武雄「どうしよう火が!!兄ちゃん!!」

ごうごうと燃える体。この炎は禰豆子のだ。

禰豆子の匂いだ 禰豆子の血だ。禰豆子!!

ゴウッ

一瞬にして服が変わる。隊服…!!日輪刀!!
覚醒してる!!少しずつ……少しずつ!!

炎が収まる。俺はそれと同時に立ち上がった。

花子「お兄ちゃん大丈夫?」

武雄「兄ちゃん……。」

皆が見守る中、俺は

炭治郎「ごめん……行かないと。
早く戻らないといけない ごめんな。」

そう言って家を飛び出した。
後ろから俺を呼ぶ声が聞こえる。

炭治郎「(俺に夢を見せている鬼が近くにいるなら
早く見つけて斬らなければ…!!早く……。)」

禰豆子「お兄ちゃんどこ行くの?」

後ろから懐かしい声が聞こえた。

禰豆子「今日は山菜いっぱい採れたよ。(ニコ」

その声はすぐ近くにいて、遠い人の声だった。
思わずその場に立ち止まってしまう。

母「炭治郎 炭治郎どうしたの。その格好は………。」

ああ……ここに居たいなぁずっと。
振り返って戻りたいなぁ。

本当なら ずっとこうして暮らせていたはずなんだ ここで。
本当なら みんな今も元気で
禰豆子も日の光の中で青空の下で………。

本当なら 本当なら 俺は今日もここで炭を焼いていた。
刀なんて触ることもなかった。

本当なら……本当なら!!

炭治郎「(でももう俺は失った!!戻ることは出来ない!!)」

タッ

後ろを振り向かずに足を前に出す。

六太「お兄ちゃん置いて行かないで!!(泣」

《ごめん》

涙が溢れる。泣く六太の声が耳に届く。
禰豆子や母ちゃんの呼ぶ声が聞こえる。

ごめんなぁ六太 もう一緒にはいられないんだよ。
だけど いつだって兄ちゃんはお前のことを
想っているから。みんなのこと想っているから。

《たくさんありがとうと思うよ。たくさんごめんと思うよ。
忘れることなんてない。どんな時も心は傍にいる。
だからどうか許してくれ。》
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