第4章 無限列車編
魘夢は細心の注意を払っていた。術に落ちていたとしても
殺気を敏感に察知し鬼狩りは術を破る可能性があった。
だからこそまず"人間"を使って鬼狩りの"精神の核"を
破壊し廃人にした上で 肉体を殺害するつもりだった。
"精神の核"を失った者は殺される時ですら
何の抵抗もしない。
しかし煉獄は動いた。動けるはずのない術の中で。
煉獄の夢の中に入り込んだ娘は殺気を放ってないが
煉獄の体は本能で察したのだ。
"精神の核"を破壊されたら己が戦闘不能の状態になる、
・・・・・・
戦えなくなるということを。
現実からの圧力で苦しむ娘は動けない。
人を殺すわけにはいかない煉獄もまたこれ以上動けない。
二人は今膠着状態。
焰「……コイツ、嘘だろ。」
目の前で起きたことに若干引いているような気がする焰も
また、動けずにいた。煉獄に足を踏まれていて。