第3章 蝶屋敷編
<炭治郎side>
あれから何日か機能回復訓練を続けている。
激痛の走る柔軟を終え、反射訓練を負け終わり、
鬼ごっこをする軽く地獄の日々。
炭治郎「ハッ、ハアッ…!(手伸ばし」
焰「…………。(避」
どれだけ手を伸ばしても、走っても、先回りしても、
焰さんを捕まえることができない。
そればかりか、軽く叩かれたりして終わる。
かまぼこ隊「「「ゼーッ、ゼーッ……。(疲」」」
焰「………アオイ、終わった。帰る。」
アオイ「ありがとうございました!お気を付けて!」
俺たちより動いている焰さんは一切汗かくこと無く
帰って行く。
伊之助「ダァーーッ!なんっなんだアイツはよォ!(怒」
善逸「た、体力、化け物でしょっ………。」
炭治郎「ちょっと、これは、きついなぁ………。」
しかし、こればかりでは無い。
焰さんだけでなく、カナヲにも勝てないでいるのだ。
負け馴れてない伊之助は不貞腐れてへそを曲げた。
善逸も早々と諦める態勢に入る。
善逸「俺にしてはよくやった。遊びに出かけよう。」
二人は訓練場に来なくなった。
炭治郎「すみません。(ペコペコ」
アオイ「あなただけ!?信じられないあの人たち!!(怒」
炭治郎「明日は連れて来ます……。すみません。」
アオイさんにプンプン怒られ、申し訳なくて謝る。
しかし、アオイさんは首を横に振った。
アオイ「いいえ!あの二人にはもう構う必要ありません。
あなたも来たくないなら来なくていいですからね。」
厳しめの言葉をもらってしまった。
これはかなり心にくるぞ…………。
俺は「頑張ります!」と「お疲れ様でした………」を
十日言い続ける。しかし、勝つことは出来なかった。
炭治郎「(何で俺は勝てないのだろう。
俺とあの子の何が違う?)」
まず、反射速度が全然違うんだ。
俺が万全の状態でも多分負ける。
匂いからしてまず違う。柱の人たちに近い匂いがする。
焰さんも、それ以上に近い匂いがする。
あとは………目か?目が違う気がする。