第8章 遊郭編
伊黒「ふん、弱いのに噂を払拭しようと
今更足掻くからだ。馬鹿らしい。」
宇髄「………あいつは、そんな奴じゃねぇ。」
伊黒「何?」
宇髄「俺達の方が馬鹿だったんだよ。
あいつは人の為に命を懸けれたんだ。
噂に弄ばれて………、俺ァ情けねぇ…。」
そう言った俺に、伊黒の奴は
何も言わずに去って行った。
宇髄「………焰、生きてくれ…。」
そう祈るしかなかった。
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<NOside>
産屋敷邸にて。
お館様「そうか!倒したか上弦を…!!
よくやった!天元!炭治郎!
禰豆子!善逸!伊之助!焰!
…っゴホッ!ゲホゲホッ!!」ビシャ
あまね様「耀哉様!!」
鎹鴉「カアッ!カアァ!」
布団から体を起こし、そう叫んだ耀哉様は
咳き込むと血を吐いて崩れ落ちる。
近くで控えていたあまね様は
すぐに支えて口を拭った。
お館様「百年!!百年もの間変わらなかった
状況が今変わった!!」
咳き込みながらも今の状況の変化に
確かに興奮していた。
お館様「あまね!ヒューーッ…ゴホッ」
あまね様「はい。」
お館様「分かるか!これは“兆し”だ!
運命が大きく変わり始める!ヒューーッ
…この波紋は広がっていくだろう。
周囲を巻き込んで大きく揺らし、
やがてはあの男の元へ届く。」
見えなくなったその瞳は、
確かに真っ直ぐとどこかを見ていた。
お館様「鬼舞辻 無惨!
お前は必ず私達が!私達の代で倒す!!
我が一族唯一の汚点であるお前は
(・・・・・・・・・・・・・・・)…!!」
そこまで言い切ると、激しく咳き込み始める。
あまね様は周りの子供達に
あまね様「お前達!湯を沸かしなさい!
それから薬と手拭いを!!早く!!」
と、指示を出したのだった。