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蒼き龍の逝きる意味

第8章 遊郭編


<宇髄side>

伊黒「ふぅん、そうか。ふぅん。
陸ね、一番下だ。上弦の。
陸とはいえ上弦を倒した訳だ。
実にめでたい事だな。陸だがな。
褒めてやってもいい。」

ずぬー

俺の目の前にいるのは蛇柱の伊黒。
ネチネチと皮肉を言われる。

宇髄「いや…お前から褒められても別に…。」

須磨「そうですよ!!」

まきを「随分遅かったですね。」

須磨「おっおっ遅いんですよ!!
そもそも来るのが!!おっそいの!!」

鏑丸「シャーーッ」

須磨「ギャーーッ!!」

宇髄「イデデデ」

雛鶴「こら!(汗」

漫才か、お前ら。
こっちは怪我人なんだ。勘弁してくれ。

伊黒「左手と左目を失ってどうするつもりだ。
たかが上弦(・・・・・)の陸との戦いで。
復帰までどれだけかかる。
その間の穴埋めは誰がするんだ。」

須磨の言葉の攻撃は効いてないようで
ネチネチとまだ言われる。

宇髄「俺は引退する。流石にもう戦えねぇよ。
お館様も許してくださるだろう。」

伊黒「ふざけるなよ。俺は許さない。
ただでさえ若手が育たず死に過ぎるから
柱は煉獄が機能回復訓練している間は、空席のまま。
お前程度でもいないよりはマシだ。戦え。」

伊黒よぉ、そりゃあ違うぜ。

宇髄「いいや若手は育ってるぜ、確実に。」

だって、あいつが、あいつらが生きてる。
煉獄に守られ、生かされた命達が。

宇髄「お前が大嫌いな若手と、
俺達が嫌悪していたあいつも噂と真逆だ。
命を懸けて戦ってた。」

俺がそう言えば、珍しく目を見開いた伊黒。

伊黒「おい、まさか。生き残ったのか?
この戦いで。竈門炭治郎が。
そして、あの…鬼のような奴……。火神焰が。」

嗚呼、そりゃあもう派手にな。
今までの事、焰に謝らねぇとな。

炭治郎「宇髄さーーーーん!!!
焰さんが危ないです!!!!」

宇髄「あ?」

伊黒「何だ、騒々しい。」

竈門の声に横を向くと、そこには
大きくなった妹におぶられた竈門と
抱き上げられたままピクリとも動かない
焰の姿があった。

宇髄「おい待てよ……、俺…あいつに
言わなきゃならねぇ事…あんのに。」

目の前が暗くなった気がした。

焰はその後隠に引き渡され、応急処置を
受けた後、胡蝶の元へとすぐに運ばれた。
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