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蒼き龍の逝きる意味

第8章 遊郭編


炭治郎「禰豆子の血鬼術が毒を燃やして
飛ばしたんだと思います。
俺にもよく、分からないのですが…。
傷は治らないのでもう動かないでください。
御無事で良かったです。」

炭治郎も理解が追い付いていない様子で
説明してくれる。

宇髄「こんなこと、有り得るのかよ。混乱するぜ…。
いやいや、お前も動くなよ。死ぬぞ。」

雛鶴達が安堵して泣く中、宇髄は
炭治郎の身を案じる。
が、炭治郎はそうはいかないと首を横に振る。

炭治郎「まだ焰さんの無事を確認してません。
それに、鬼の頚を探さないと。
確認するまではまだ安心出来ない。」

宇髄「…分かった。頼んだぞ。」

炭治郎「はい!」


───────────────────────

<炭治郎side>

俺は禰豆子と共に焰さんと鬼を探し、
あちこちを見て回った。
その時に、鬼の血の血溜まりを見付け
回収して茶々丸渡した。

炭治郎「人がいないな。
まきをさん達が皆を逃してくれたんだな。
良かった……。」

ただ、焰さんがどこにいるのかが
分からないまま…。

クンッ…

炭治郎「禰豆子、こっちに。
こっちに行ってくれ。」

あの鬼達の血の匂いが漂って来た方へ
禰豆子におぶられて向かうと、
何かを言い合う声が聞こえてきた。

堕姫「なんで助けてくれなかったの!?」

妓夫太郎「俺は柱を相手にしてたんだぞ!」

堕姫「だから何よ!!
なんでトドメを刺しとかなかったのよ!
頭カチ割っとけば良かったのに!!」

妓夫太郎「行こうとしてた!!」

堕姫「はァ!?」

妓夫太郎「耳に飾りを付けたガキが生きてたから
先に始末しようと思ったんだ!!
そもそもお前は何もしてなかったんだから
柱にトドメくらい刺しておけよ!」

堕姫「じゃあそういうふうに操作すれば
良かったじゃないアタシを!!
それなのに何もしなかった!油断した!!」

炭治郎「(まだ生きてる…。しかも、言い争ってるぞ。
だけど少しずつ、肉体が崩れていってるな。)」

カランッ…………

音がした。
バッと左を見ると焰さんが血塗れで立っていた。

炭治郎「ほむ…」

焰「……しぃ。」

俺の言葉を遮って、静かにと合図される。
その瞳には、言い争う鬼達だけが映っていた。
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