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蒼き龍の逝きる意味

第8章 遊郭編


炭治郎「伊之助ーーっ!!伊之助!!伊之助!!
しっかりしろ!!伊之助!!」

胸に手を当てれば、
次第に小さくなっていく心音。

炭治郎は泣きながら助ける方法を考える。

ボッ

なんと、禰豆子が伊之助の体を燃やした。
炭治郎は驚くが、その炎は伊之助の
毒で爛れた皮膚を治し、消えていく。

伊之助「腹減った!何か食わせろ!!」

炎が消えたと同時に伊之助が
苛立ったようにそう言い放つ。

炭治郎「伊之助!!」

一命を取り留めた伊之助に、
炭治郎は安堵して抱きつき泣いた。


───────────────────────

須磨「いやあああ!!死なないでぇ!
死なないでくださぁぁい天元様〜〜〜!」

涙や鼻水を拭うこともせず
泣き叫ぶ須磨。
まきを、須磨、雛鶴は宇髄を囲むように
寄り添っている。

須磨「せっかく生き残ったのに!!
せっかく勝ったのに!!やだぁ!やだぁ!!
鬼の毒なんてどうしたらいいんですか!
解毒薬が効かないよォ!!
酷いです神様!!酷い!!」

まきをは顔を絶望に歪ませ、
雛鶴は声も無く涙を流す。

宇髄「最期に言い残す事がある…。
俺は今までの人生((須磨「天元様死なせたらあたしもう神様に
手を合わせません!」」

「絶対に許さないですから!!」と
神に喧嘩を売る須磨は、宇髄の言葉を
遮って泣いている。

そこで妻同士の喧嘩が始まり、
宇髄はとうとう毒で下も回らなくなり
何も言い残せず死ぬ寸前になってしまった。

ヒョコ

そこに現れたのは禰豆子。
皆が固まる。
禰豆子はそれに構わず宇髄の二の腕に触れ
あろう事か、宇髄を燃やした。

須磨「ギャアアアッ!何するんですか!
誰ですか!!あなた!!
いくら何でも早いです火葬が!!
まだ死んでないのに焼くなんて!!
お尻叩きます!!お姉さんは怒りました!!」

燃える宇髄を横に禰豆子に掴みかかり
キレ散らかす須磨。
しかし、それを止めたのは
焼かれているはずの宇髄。

宇髄「ちょっと待て。こりゃ一体どういう事だ?
毒が消えた…。」

困惑が隠し切れぬ表情で宇髄は
己の顔を残った右手で触れる。
それを見た雛鶴達は宇髄に抱きつき
安堵の涙を流す。
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