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蒼き龍の逝きる意味

第8章 遊郭編


<妓夫太郎side>

妓夫太郎「(特殊な火薬玉だなぁ。
鬼の体を傷付ける威力。
斬撃の僅かな摩擦で爆ぜる…。

気付かねぇで斬っちまって、喰らったな。
すぐ攻撃喰らうからなぁ、アイツは。)」

さっきの女みてぇな奴も、巻き込まれたろぉ。

そんな事を考えながら頚に近付いてきた
刀を避ける───が、

グン!

妓夫太郎「!!(刀身が伸びっ…
刃先を持ってやがる!!)」

驚いてバッと見れば目の前の男が
鎖に繋がっている二刀の刀の一方刃先を
掴んでいるのが見えた。

妓夫太郎「(どういう握力してやがる!)」

だが、弾き返せる!

ガキィン!

鎌で刀を弾き返すが、少し頚が斬れた。

宇髄「チッ!こっちは仕留め損
(・・・・)なったぜ!」

こっちは…?
すると、男の後ろで妹が声を上げた。

堕姫「うううう!!また頚斬られたぁ!!
糞野郎!!糞野郎!!絶対許さない!!
悔しい悔しい!!なんでアタシばっかり
斬られるの!!」

「ああああ!わあああ!」と悔しがる妹の前には
あの死にかけの女みてぇな奴が
刀を向けて警戒していた。

妓夫太郎「…。お前ら、もしかして気付いてるなぁ?」

宇髄「何に?」

強がってるつもりかあぁあ?
そんなの、俺達には通用しねぇってのになぁあ。

妓夫太郎「……気付いた所で意味ねぇけどなぁ。
お前らは段々と死んでいくだろうしなぁあ。
こうしている今も俺達はジワジワ
勝ってるんだよなあ。」

強がりが気に食わなくて顔をバリバリと
掻きながら勝利を宣言する。

??「それはどうかな!?」

堕姫「!?」

壁に開いた穴から猪の頭を被った男と
金髪の変な格好して寝ながら立つってる奴が
いきなり現れた。

妓夫太郎「何だ?コイツら…」

パラ…

ドン!

上にも開いた穴から飛び降りてきたのは
花札みたいな耳飾りをつけた…、ガキだった。
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